体験ダイビングで楽しむ中の島ビーチ

奇跡のビーチ

サンゴの島、宮古島の中でもトップクラスの美しさを誇る中の島ビーチ。箱庭のようなビーチには様々な種類のサンゴがびっしり並んで生きています。そして驚くほど多くの魚たちがサンゴをすみ家として生活しています。まるでサンゴの博物館のようなこのビーチを、私たちは「奇跡のビーチ」と呼んでいます。

サンゴ、見たことありますか?

体験ダイビングで最初に驚くことはサンゴの多さ。いろいろな形のサンゴがたくさん集まって、みんな生き生きとしています。まずは、このビーチの最大の特徴であるサンゴをご紹介しましょう。

サンゴは生きてる

「サンゴ」は3つのものからできています。サンゴの本体である「ポリプ」、ポリプの体内に住む「褐虫藻」、ポリプの周りを囲む硬い「骨格」。これらをまとめて私たちは「サンゴ」と呼んでいます。


ポリプはクラゲの仲間で動物です。ポリプに触るとクラゲに触った時と同じようにかぶれたり、痛かったりすることがあります。ポリプは触手で海中の餌を取り、口から食べ、胃で消化しています。

出現するお花畑

サンゴの中にはお花が咲いているものがあります。ゆらゆらフワーッと波に揺られて気持ち良さそうです。

 

実はこれはサンゴの本体、ポリプです。ゆらゆら波に揺られながら、水中のプランクトンを捕まえています。魚にかじられたり、刺激が与えられたりすると家(骨格)の中に引っ込んで、全く別物のような姿になってしまいます。

 

夜にはもっと沢山のポリプがフワーッと顔を出しています。

大切な住人「褐虫藻」

ポリプの体内には褐虫藻が住んでいます。褐虫藻は植物プランクトンで光合成を行い、栄養(糖)を作ります。そのうちの約8割を、住まわせてもらっている家賃としてポリプに渡しています。ポリプは家賃収入が多いので、食事のほとんどを褐虫藻に頼っています。だから、褐虫藻がいなくなるとポリプは飢え死にしてしまいます。

 

褐虫藻がいなくなるのは水温の上昇などでストレスを感じた時です。ストレスを感じるとポリプの体内から抜け出してしまいます。褐虫藻が出て行ってしまったポリプは色がなくなり、骨格の色(白)だけになってしまいます。

 

2〜3週間は今までの蓄えと捕食で生き延びますが、いつまでも褐虫藻が帰ってこないと(つまり、水温が戻らないと)餓死してしまいます。これが「サンゴの白化現象」です。

海中戦争

生存競争の激しい自然界。サンゴだってゆらゆらフワーッとばかりはしていられません。サンゴにも生き残るための縄張り争いがあります。


サンゴの林を観察すると、違う種類のサンゴが隣どうし覆いかぶさるように並んでいる場所を発見できます。サンゴは自分の上に別のサンゴが広がってくると、触手でちくっと刺して相手を撃退してしまいます。

 

サンゴは移動することがないので、(とっても地味な戦いですが)彼らの海中戦争は今日もどこかで起きています。

海のオアシス

宮古島にはとても透明度が高い海があります。透明度が高いのは、塵やプランクトンなどの混じりっけが少ない証拠です。これは魚たちにとって、食べ物が少なくて生活しづらい海だともいえます。それなのに海洋生物の約1/4の種類がこのような海のサンゴ礁に住んでいることがわかっています。

 

それはサンゴが食べ物を与えてくれるからです。実は褐虫藻が支払う家賃の多くは、サンゴが自分を保護する膜作りに使われます。外敵や砂、紫外線から自分を守るための膜です。塵やプランクトンが少しずつ張り付いて汚れて古くなってしまった膜は、サンゴが自分で剥ぎ取って海中に捨ててしまいます。もともと栄養豊富なこの膜は、さらにプランクトンなどが張り付いて魚にとって大変なご馳走になります。中の島なら皆さんもこの膜を観察できることでしょう。

 

こうして砂漠のような海にはサンゴによってオアシスが作られ、世界の1/4という種類の生物が生活しているのです。

サンゴ礁 大好き

二酸化炭素を吸収して酸素を生み出し、魚たちのオアシスにもなっているサンゴ礁。人間にとっても波を打ち砕く防波堤や、漁場としての役割を担ってくれているサンゴ礁。サンゴを守るために「ゴミを捨てない」「サンゴを折らない」など、思いつくことはたくさんあると思いますが、まずはサンゴのある海をのぞいてみてください。サンゴが作る美しい海や、そこで暮らす生物の面白さに時間を忘れてしまうでしょう。きっとあなたもサンゴの海が大好きになるのではないでしょうか。

 

サンゴの海を大好きになることがきっとサンゴを守る力になります。

伊良部島マリンセンターでは、体験ダイビングにご参加のお客様からお気に入りの写真をいただき、体験ダイビングフォトギャラリーに掲載しています。実際に、またインターネットを通して、これからもサンゴを見守ってあげてください。

サンゴ礁の魚、知ってますか?

サンゴ礁では世界の魚の1/4の種類が発見できると言われています。中の島のサンゴにはどんな生物が暮らしているのでしょう? ここでは、覚えておくと楽しい生物を何種類かご紹介します。

まずはクマノミ

ファインディングニモで一躍有名になったクマノミ。そのクマノミにも種類があります。体にある線の数や位置でクマノミの種類は見分けることができます。また、クマノミの仲間は生まれた時はみんなオスで、その中でも体が大きい個体が雌に性転換して卵を生むと言われています。そしてメスがいなくなってしまったら次のオスが雌に変身。不思議な魚ですね。クマノミの種類を見分けられるようにしておきましょう。

ハマクマノミ

ハマクマノミ

白色のラインが1本。

小さいうちはラインが2本や3本の個体もいますが、徐々に消えて最終的に一本になります。オスは年を重ねるにつれて、体が黒く変化していきます。

クマノミ

クマノミ

白色のラインが2本。

オスは尾びれが黄色く、メスは尾びれが白色です。

カクレクマノミ

カクレクマノミ

白色のラインが3本。

模様が鮮やかで体を上下に揺らしながら忙しそうに泳ぐ姿が人気です。

セジロクマノミ

セジロクマノミ

頭から尾びれにかけて背中に白色のライン。

他の種類に比べて臆病で、滅多にイソギンチャクから出て来ません。

ハナビラクマノミ

ハナビラクマノミ

頭から尾びれにかけて背中に白色のラインがあり頭部に白色の横縞。

間違えないでほしいのは縞(シマ)の向きです。魚は縦に見える縞が横縞で、横に見える縞が縦縞です。ややこしい!

ああ、ややこしい!縦が横、横が縦

魚のしま模様はややこしいことになっています。釣り上げたときに縦に見える線が「たてじま」で、横に見える線が「よこじま」です。これは魚が普通に泳いでいる時のしまの方向とは逆になります。パッと見て縦に入っているしま模様は横じまで、縦に入っているしま模様が横じまということになります。

 

ダイバーたちの会話はややこしくなります。「さっきの横じま2本の魚、名前はなんだったっけ?」なんて聞かれると「この人はパッと見の横じまの事を言っているのだろうか、魚の横じまを知っていて言っているのだろうか?」と考えてしまいます。ああ、ややこしい。

そのほかの気になる魚

中の島ビーチには本当にたくさんの種類の魚たちがいます。人気のクマノミだけでなく、大群で移動するシマハギやノコギリダイやアカヒメジも気になります。

シマハギ

シマハギ

Convict「囚人」という英名がついています。ごちゃごちゃに群れて移動する姿は確かに集団脱走のようにも見えます。サンゴからサンゴへと集団移動するのですが、食事に夢中になっている時は移動しないのでシャッターチャンスです。

 

タイガースファンの方が喜んでいました。

ノコギリダイ

ノコギリダイ

いつもフワーッと中層に浮いて群れていて、激しく泳いでいる姿を見たことがありません。この魚もたくさんで群れていますから見応えがあります。

 

でも、ダイバーが近づけばやっぱり嫌がってゆっくり移動を始めるので、水中写真はお尻ばかりになってしまいます。体験ダイビングで貸し出されるカメラでぜひ正面顔の撮影にチャレンジして見てください。撮影できたらデータを分けてくださいね。

アカヒメジ

アカヒメジ

アカヒメジもフワーッと群れで浮いている魚です。フワーッと浮いている姿のどこを見ても赤くはないのですが、釣り上げられたり興奮したりすると赤く色を変えます。興奮したら色を変えたり、夜眠るときにダークな色に変色したりする魚は結構います。

 

ヒメジの仲間は下あごに一対のヒゲがあるのが特徴で、他の魚と区別しやすいものです。このヒゲで土の中をまさぐって餌を探します。

ブダイとその仲間

かじられたサンゴ

いつもガツガツ食事をしているブダイとその仲間たち。ガツガツっとサンゴをかじっては次のサンゴへととっても忙しく動き回っています。中の島では表面を何箇所もかじられたサンゴを見つけることができます。いかにもブダイがかじった跡のように見えます。ブダイはみんな鳥のくちばしのような丈夫な歯を持っていますから、ほかの魚との区別はつけやすいと思います。泳ぎながらプーッと白っぽいフンをする姿は面白いです。

 

このフンはかじったサンゴが砕かれたもので、サンゴ礁の真っ白な砂地作りに大いに貢献しているそうです。

ニセフウライチョウチョウウオ

ニセフウライチョウチョウウオ

中の島ビーチではいつも仲良し二人組でサンゴの上を泳いでいます。グイグイ近づいて脅かさない限り、かなり近くまで寄って写真を撮ることもできます。
サンゴ礁に住んでいる魚は危険を感じるとサンゴや岩の隙間に隠れることが多いのですが、ニセフウライチョウチョウオはスピード勝負で泳いでどんどん逃げていきます。


”ニセ”とつくくらいなので、「フウライチョウチョウオ」というよく似た魚もいますが、”ニセ”の方が、フウライチョウチョウオに比べて体が多く、目と尾びれのところの黒いラインも太いです。


ところで、どうしてあなたが ”ニセ” で、もう一方にはニセとつかないのでしょう。名前をつけられた順番の問題なら、ちょんとした名前をつけてあげたらよかったのに。良い被写体になるので探してあげてください。

クロソラスズメダイ

クロソラスズメダイ

見ているとどの個体も黒っぽい海藻のそばに住んでいるのがわかります。この魚はとても働き者で「農業する魚」と言われ、”イトグサ”という海藻を自分たちで育てているのです。

 

なんと、イトグサは地球上でその畑にしか生息していません。それはこの魚が長い年月をかけて品質改良をして来たからだ、と言われています。逆にクロソラスズメダイはイトグサを食べないと死んでしまい、イトグサもまた、クロソラスズメダイに世話をしてもらわないと生えていられないという驚くべき共存関係が作られています。

 

大切に大切に育てている畑なのでとっても縄張り意識が強く、他の魚が近づいたりダイバーが近づいたりすると、追い返そうと一生懸命アタックしてくるのでわかりやすい魚です。

ルリスズメダイ

ルリスズメダイ

綺麗なブルーの魚です。全体的に地味な色のサンゴのガレ場にいるととっても目立つので人気があります。「sapphire devil」という名前が付いています。「生まれつきだ!」と怒られそうですが、目つきが悪くて性格が荒いことから名付けられたそうです。中の島ビーチに入ってまず出迎えてくれるのがこの魚だと思います。

 

尾びれの色の違いでオスメスを見分けます。体と同じブルーがオス、透明はメスです。皆さんもぜひ見分けて友達に自慢してやってください。

わたしの体験ダイビングギャラリー

体験ダイバーの目を通して見た中の島ビーチの写真ギャラリーです。クリックしてね。

中の島ビーチ体験ダイビングのご案内

伊良部島マリンセンターでは中の島ビーチでの体験ダイビングを毎日開催しています。フルフェイスマスクを使用した、耳抜きさえできれば誰でも参加できる、簡単で安全なダイビング体験です。皆様のご参加をお待ちしています。

宮古島フルフェイス体験ダイビング
フルフェイスマスク

守ろうサンゴ

サンゴを大切にしながら海を楽しむのは簡単です。「サンゴの上に立たない」「サンゴに触れない」「サンゴを蹴らない」たったこれだけ。