宮古島のダイビングポイント(ビーチエントリー編)

陸からのエントリーで冒険気分を堪能!

沖縄本島や石垣島、宮古島のボートダイビング では楽しめない、伊良部島スタートならではの思い出に残るダイビングをご紹介します。

中の島ビーチ

  • 砂浜のビーチとは異なり、透明度が落ちることが少ない
  • 足が立つ深さからダイビングを始められるので体験ダイビングでも安心できる
  • 魚の種類と量が非常に多い
  • 1回のダイビングで5種類のクマノミを見ることができる など
  • ビーチエントリー
  • 最大水深:7m
  • 透明度:10m〜15m
  • 流れ:なし
  • 水底質:サンゴとサンゴのガレ場
  • 一年中
  • 夏は風向きによって潜れない日も
  • 秋冬は良い季節
  • 南西風が強い天候ではリーフ内でも流れることがある。海に入る前に道路からリーフの様子を観察すること。リーフを大きくうねりが乗り越えてきていたり、リーフの内側に白い泡立つ部分があるときはダイビングしないこと。

南の島の水中風景

みなさんが描く南の島の海のイメージはどのようなものでしょうか?

ダイバーの皆さんなら、今までの経験から高い透明度、サンゴ、カラフルな魚、ドロップオフ、魚群、大きな魚などの言葉が思い浮かぶのではないでしょうか。ダイビングをしたことがない皆さんは何を思い浮かべますか?

 

ダイビングをしたことがない人に水中の風景を想像しろと言っても難しいかもしれませんが、たまにテレビなどで登場する風景が印象に残っているのであれば、サンゴ、カラフルな魚、差し込む太陽の光などではないでしょうか。もしそうだとしたら。

中の島ビーチは皆さんが想像する南の島の水中そのもののビーチです。

 

でもこれが普通だと思わないでください。

この海岸は他にはなかなか無い、宮古島の特徴がギュッと詰まった箱庭のような海なのです。

 

中の島ビーチの追加記事はこちら

体験ダイビング最高のポイント、マクロ派ダイバーも楽しめる

エントリーは中央を避けて右端から

ビデオ映像で海の中に点在して見える岩のようなものは全てサンゴです。大型のハマサンゴの仲間たちです。

平らに黒っぽく見える部分は密度高く広がった枝サンゴたちです。この海岸の中央付近は幅広く枝サンゴが生息しているので、この海に入る時は海岸の右端から入るようにします。(映像の左端)

 

左端(映像の右端)から入ることもできますが、砂が多いエリアなので人の出入りです海を濁らせてしまいます。これはダイバーにとってもサンゴにとっても嬉しいことではありません。

 

右端から海に入ると、足元は水深2m〜3mほどの平らな岩盤になっています。

この岩盤にはサンゴが少なく、ウェイトの調整をしたり器材の調整をしたり地面に立ったりしても生物を傷つける心配がありません。また、剥き出しの岩盤なので砂を巻き上げる心配もありませんから、絶好のエントリーポイントといえます。

中の島ビーチ 枝サンゴの群生

中の島ビーチ中央部は枝サンゴがびっしり

凝縮されたハマサンゴの群生と群れる魚たち

岩盤で準備が整ったらビーチの中央付近に向かいます。

中央付近には小型の枝サンゴがゴロゴロ転がっています。多くのサンゴは岩盤に張り付いて成長していきますが、ここの枝サンゴは「ゴロゴロ転がっている」という表現がぴったりで、根付いておらず、密度高く転がっているのです。このエリアで一番目立つのは青いルリスズメダイたちです。じっくり探すと小さなクマノミも見つけることができます。

 

このエリアを過ぎると丸い大きなハマサンゴのエリアです。

ハマサンゴの間には、細長くて体の縞模様を浮かび上がらせたり消したりできるアオヤガラの群れがいたり、他の魚にひっついて泳ぐトランペットのような形のヘラヤガラが隠れています。魚の群れはこの辺りから密度が高くなります。

 

さらに進むと今度は枝状のハマサンゴの群生が広がります。

ここが最も魚の多いエリアです。ノコギリダイが群れでフワッと浮いていたり、アカヒメジが群れでゆっくり動いていたり、アカマツカサの仲間がサンゴの周りを泳いでいたり。よく見るとサンゴの間に住むイソギンチャクの上でたくさんのハマクマノミが生活しています。

中の島ビーチ 宮古島の体験ダイビングポイント

ハマサンゴの下は魚たちの絶好の隠れ家

中の島ビーチ 宮古島の体験ダイビングポイント

枝状のハマサンゴの群生。枝の間は生き物の隠れ家

畑仕事をする魚 クロソラスズメダイ

サンゴの表面に丈の短い糸くずのような海藻がびっしりと生えている場所があります。

イトクサです。そしてそこには必ずクロソラスズメダイという魚が身構えています。イトクサはこのスズメダイが大切に育てている畑なのです。観察しようと思って近づき過ぎると、クロソラスズメダイは私たちを追い返そうとこちらに向かってきます。グローブをかじられることもあります。

 

この辺りの水底はサンゴのがれ場です。

がれ場とはもう死んでしまったサンゴが残した、石灰質のお家のかけらなどが積もっている場所です。がれ場のガレをそっと持ち上げてみると、そこに住む小さな小さなエビやカニを見つけることができます。ベラなどに食べられてないように、観察したらすぐ元の状態に戻してあげましょう。

満足度の高い体験ダイビング

中の島ビーチは初心者からマクロ派ダイバーまでが楽しめるビーチです。特に体験ダイビングでは人気があり、「めちゃくちゃ綺麗だった」「めちゃくちゃ魚が多かった」という言葉がよく聞かれます。ここにはアカヒメジやノコギリダイが定番の魚たちとしていつも群れを作っていますし、シマハギの迫力ある大群に出会うこともあります。また、1回の体験ダイビングで4種類のクマノミに出会うこともできますし、よく発達したハマサンゴ類の隙間を隠れ家とするチョウチョウウオの仲間もたくさん泳いでいます。

 

おそらく初めてダイビングをする体験ダイバーの皆さんは風景を見るだけでお腹一杯になってしまうことでしょうが、できることなら魚たちの動きにも注目して欲しいものです。ホンソメワケベラに体の掃除をしてもらいながらあくびしている魚がいたり、口先で石ころをひっくり返して餌を探している魚がいたり、獲物を狙うイカがいたりします。細長いヤガラの仲間は興奮状態の変化に合わせて体色を変化させています。

大迫力のシマハギの群れ。黄色のヘラヤガラがちゃっかり並走中

時間をかけて撮影に専念できるマクロ写真

水中カメラマン、特に魚や小さな生物が大好きなマクロ派ダイバーにとっては、カメラをじっくり構えて時間をかけて被写体を狙うことができるダイビングポイントです。中の島ビーチは流れがほとんどなく、発達したリーフのおかげで外洋のうねりの影響も少なく、水深が浅いので無限圧限界を意識しなくても長時間潜っていられます。水深は7mほどです。また、タイドプールのようにサンゴ岩に囲まれた地形はバディとはぐれる心配がほとんどありません。

 

じっくり観察しているとそこにいる生物たちのいろいろな表情が見えてきます。ふだんは気にもせず通り過ぎてしまうような景色の中で、今まで気づかなかった発見をすることでしょう。

なんてことなく岩に張り付くチャツボボヤ。ほとんどスルーされるけど、よく見ると入水孔はおしゃれなおしゃれな星の形!

ダイビングの注意事項は?

足元に気をつけて

中の島ビーチは生物の宝庫。折れやすいサンゴや神経質な生物がいっぱいです。基本的にはいつもフワッと中層に浮いていて欲しいのですが、どうしても着底しなくてはいけない場合はガレ場に着底するようにします。それもそうっと優しく。ガレ場は何もないように見えますが、実際にはサンゴの幼生が付いていたりガレの下でひっそり生活する生き物がいます。

リーフエッジの内側で遊ぶ

中の島に行くと気付くと思いますが、リーフエッジの向こうにはダイビング船がいくつも浮かんでいるはずです。ボートダイビング でも有名な中の島ですが、ビーチポイントとボートポイントは幅広のリーフで区切られています。ビーチダイビングではこのリーフを超えないようにするのが良いでしょう(スノーケリングも)。

 

ビーチが穏やかなのはこのリーフがあるおかげです。リーフ内が穏やかでも外はうねりや波の影響があります。干満の影響でリーフ内に戻りにくくなったり、リーフで砕ける波の影響で怖い思いをすることがあるかもしれません。また頻繁に行き交うダイビング船にも注意する必要がありますから、リーフを超えたい場合はガイドダイバーを依頼した方が良いでしょう。

こんな時はダイビングを中止する

台風の時やその前後の期間は外洋のうねりがリーフを超えてしっかり浜まで到達していることがあります。このような時は水中で沖に向かう流れができていることがありますからダイビングは中止します。

 

特にリーフを超えるうねりがあり、リーフ内の海域の一部が白っぽく見えるような時は強い流れが起きていることがありますから要注意です。台風の前後で起きることがあります。

マリンレイク(陸エントリーバージョン)

  • 草むらを抜けて池からエントリーするダイビングは、他では体験できない冒険気分を味わうことができる
  • 水底が綺麗なサンゴ礫であることから、フィンワークの問題で透明度が一気に落ちるということがない
  • 全体的に広いことと、ところどころ天井から太陽光が差し込んでいるので閉塞感が少ない洞窟
  • 陸エントリー
  • 最大水深:洞窟内部 -16m、外洋の水底 -23m
  • 透明度:20m〜
  • 流れ:時間帯により有り
  • 水底質:洞窟内部はサンゴ礫。外洋は岩盤、サンゴ、サンゴ礫。
  • 一年中
  • 夏は風向きによって潜れない日も
  • 秋冬は良い季節
  • 水面の動きによく注意すること。
  • 台風の前後でも池の水面は穏やかに見える。しかし、エントリーポイントなどをよく観察すると、水面が上下していることを観察できる。このような場合は洞窟内の海水全体が揺れているだけでなく、狭い部分は激しく流れるのでダイビングしない
  • 引き潮の時間帯は奥の通路で外への流れが強くなる。通路の手前で停止して水の動きに注意すること。流れを感じたらすぐに中央広場に戻り、それ以上は進まない方が良い

初めての体験「池に潜る」

おそらくほとんどのダイバーにとってダイビングをする場所は「ひらけた海」なのではないでしょうか。

熱心なダイバーの皆さんなら、雑誌などで「湖を潜る」とか「洞窟を潜る」などのためにシリンダを背負って陸上をとことこ歩いている写真を見たことがあるかもしれません。実際、今まで伊良部島マリンセンターを訪れた全てのお客様は、「池なんか潜ったことなーい」と言います。

 

私たちは陸からエントリーする場合に限って、マリンレイクを「なんちゃってセノーテ」と呼んでいます。セノーテとはユカタン半島にある石灰岩地帯にできた泉や井戸、小さな池のことを言います。セノーテは水没した鍾乳洞の入り口で、潜ると奥に鍾乳洞が繋がっているそうです。マリンレイクは形成段階も水質も全くセノーテとは異なるのですが、小さな池からエントリーする雰囲気やその先の洞窟が広がっているという雰囲気がいかにも謎めいていることから、なんちゃってセノーテというネーミングとなりました。

 

池の水は海水です。

海水であることから、池のどこかに水中洞窟があって海とつながっているのでは?ということが想像できます。

始まりから終わりまで、全てがインディ・ジョーンズだ

マリンレイク 宮古島のダイビングポイント

静かに海水をたたえる池。洞窟入口は池の奥

草むらを抜けると、そこは池だった

伊良部島から下地島に渡り、下地島空港沿いに西海岸を走るとその場所への入り口があります。道路脇に車を寄せ、セッティングした器材を担ぎ、車をロックすれば準備完了。脇道に向かって歩き出します。

50mほど進んだら脇道をそれて草むらに踏み込みます。ここからはひっつき虫とトゲトゲのアダンの葉っぱに注意しながら進んでいきます。やがてアダンの木が増え、足元にはところどころサンゴ 岩が登場し始めます。行手を塞ぐ大きめのサンゴ岩を左に曲がると、目の下に噂の池が広がります。あとはサンゴ岩を慎重に降りれば、エントリー口に到着です。時間にすれば5分ほどですが、シリンダを担ぎながら草むらを進んでいく姿に、どんどん冒険心は盛り上がっていきます。

 

池はいつも静かで穏やかです。

この静けさをかき乱すように池に飛び込んでしまうと、池の底を覆っているシルトが舞い上がって池の水を濁らせてしまいます。だから静かにそうっとエントリーすることをお勧めします。池の水深は2m足らず。フィンをつけたらすぐに顔をつけて水平姿勢で泳ぎ出します。シルトを巻き上げないように、フィンワークはゆっくりと丁寧に。

洞窟出入口

池をゆっくり横切ると、斜め下につながる洞窟の入り口が大きく広がっています。

入口は広く、数名のダイバーが同時に潜降できるほどです。バディでゆっくり潜降していきましょう。ただし、いつまでも立ち姿勢での潜降はいけません。フィンワークで壁や水底にうっすら積もったシルトを巻き上げてしまいます。潜り始めたら浮力調整をまめに行いながら水平姿勢で潜降していきます。

 

水深はやがて15m〜16mに達し、水底は2cm前後の白い粒状のサンゴ礫が覆うようになります。

このサンゴ礫のおかげで、多少フィンワークが荒くてもシルトで透視度がなくなるというようなことは起きませんが、それでも透明度は落ちますので、洞窟内は常にフィンワークに気をつけるようにします。気をつけながら、ゆっくりと礫の上に降り立て降りてきた穴を見上げてみましょう。朝の早い時間ならここには多くの太陽光が差し込んでいます。透明で綺麗な水の中を太陽の優しい光に包まれながら、別のダイバーがゆっくり降りてきているかもしれません。

振り返ると水面からの光がフワッと広がる

中央広場

池から洞窟に降りたあと、洞窟はさらに広がり緩やかに左にカーブします。この辺からはちょうど胃のような形に洞窟は広がっています。もしそれが午後のダイビングなら、陥落した天井の一部から鮮やかな太陽の光が薄暗い洞窟内に差し込んできます。少し緊張感を持って進んできた先に明るく差し込む太陽光は、広い外海で見るそれとは異なり、とても美しく神々しく見えます。これは宮古島に点在する小型の洞窟に共通する特徴で、大聖堂のような一ノ瀬ホールも大変見応えがあるものです。

 

この中央広場の水底もサンゴ礫で敷き詰められていますが、その2/3ほどのスペースは上りの斜面になっています。引き潮の時のゆっくりした水の動きが、積もった礫を引き寄せて作った地形でしょうか。

 

この斜面を登ると中央広場の左右は天井までの高さがなくなり、先に進むためには背中があたりそうなほど狭くなっています。暗い中をライトで照らしてみるとぎっしりとアカマツカサが群れているのがわかります。ここは胃の形の後ろ1/4あたり。狭い場所を離れて少し進むと腸につながる細い部分になってきます。

胃の中央付近は天井から光が差し込む

午後、奥の細道に差し込む光は強くて鋭い

奥の細道 そして外洋

胃の形の後ろ1/4あたりにも小さな光のスポットがあります。午後は強く鋭いキラキラした光が差し込んできます。マリンレイクで最もキラキラした光です。眩しいほどの光を過ぎると通路は細く狭まっています。この通路にはアカマツカサとハタンポが群れ集まっていて、魚だらけの写真を撮ることができます。通路を通っていくと明るく青い外洋が見えてきます。

 

外洋に出ると水深8mほどから25mほどに落ちるドロップオフが広がっています。神秘的な洞窟を抜けた後だけに広々とした景色は開放感があります。時折通り過ぎる回遊魚を眺めたり、ドロップオフの壁に張り付くウミウシを探したりしながら、ここがマリンレイクの折り返し地点になります。

ダイビングの注意事項は?

中性浮力とゆっくりしたフィンワークを保つ

洞窟の内部は流れが弱い場所が多く、砂より粒の細かいシルトが沈殿してることが多いものです。

ただ、宮古島の洞窟はダイバーがよく通るためにシルトの沈殿は少なめで濁りにくい傾向にありますが、もともと、非常に透明度の良い宮古の海にあることからちょっとした濁りが気になるかもしれません。特に透き通った美しい写真を撮りたいダイバーには濁りが気になることでしょう。

 

中性浮力をしっかりとってフィンワークはゆっくりと行うようにしましょう。

洞窟内でのフィンワークはフラッターキック(ばた足)よりもフロッグキック(煽り足)の方が適切です。

各自ライト持参で

この洞窟はどこかに光が差し込んでいますから、水中ライトがなくても通り抜けることはできます。

でも、あなたがライトを持たないあなたはでダイビングしていると、あなたのバディはあなたを見失ってしまうかもしれません。水中ライトは自分が物を見るためだけではなく、バディに自分の位置を知らせるための重要な道具でもあるのです。洞窟に潜るときは各自でライトを持参しましょう。

こんな時は無理をしない

引き潮の時間帯は流れに注意が必要になります。

この洞窟は胃のような形をしており、胃の細い部分で外洋とつながっています。引き潮の時はこの細い通路を通って内部の海水が外洋に流れ出ようとしますから、通路には強い流れができることがあります。流れに乗って外に出ると、帰りは流れに逆らって戻ることになります。中央広場など広い部分には全く影響がないのですが、奥の細道へは慎重に近づきます。水の流れを感じたらそれ以上先へは進まず、中央広場を楽しんでエグジットするようにします。

 

外洋のうねりが大きい時も同様の流れが起きることがあります。注意点は引き潮の時間帯と同じです。

一ノ瀬ホール(陸エントリーバージョン)

  • アダンのジャングルを抜けて崖を下り、サンゴ礁にポッカリ開いた穴からエントリーするダイビングは、「なんちゃってセノーテ」同様、他では体験できない冒険気分を味わうことができる
  • 一ノ瀬ホールは非常に広い空間で、水中にできた大聖堂のような厳かな雰囲気が漂う
  • 天井から差し込む光で水中にはステージが出来上がる
  • 全体的に広いことと、ところどころ天井から太陽光が差し込んでいるので閉塞感が少ない洞窟
  • 陸エントリー
  • 最大水深:洞窟内部 -30m
  • 透明度:30m〜
  • 流れ:なし
  • 水底質:洞窟内部は大きめのサンゴ礫
  • 秋冬
  • 南風、西風は不可
  • 波がある日は諦めるか低潮時を狙う
  • 水深が深いので残圧と無限圧限界に注意すること
  • エントリー前とエグジット後はサンゴビーチを移動することになるので、サンゴを傷つけないようにすること
  • ダイビング後に安全にエグジットできるかよく確認してからダイビングを始めること。判断がつかない場合は別のポイントに移動すること

参加者を選ぶツアー

一ノ瀬ホール 陸エントリーバージョンは誰でも参加できるツアーではありません。

上級者向けというほどではないですがディープダイビングになりますから、空気消費が早いダイバー/ダイブコンピュータの情報をきちんと理解していないダイバーには不向きです。また、ここはマリンレイクよりもインディ・ジョーンズな道中なので、体力がない人やバランスをよく崩す人にも不向きです。

 

でも、それ以外の元気いっぱいのダイバーなら、一ノ瀬ホールは素晴らしいダイビングを提供してくれます。

このツアーへの参加者は陸でも水中でも探検隊の一員です。ガイドダイバーがアドベンチャーガイドに見えてくるかもしれません。参加するあなたは足元にご注意ください。サンダルばきではエントリーポイントまでたどり着くことができません。

なんちゃってセノーテを超えるインディ・ジョーンズ

アダンのジャングルを抜けると、そこは崖だった

伊良部島から下地島に渡り、下地島空港沿いに西海岸を走るとその場所への入り口があります。道路脇に車を寄せ、セッティングした器材を担ぎ、車をロックすれば準備完了。ここまでは「なんちゃってセノーテ」と同じ行程です。

 

しかし、ここには脇道がありません。

道路脇を覆っているアダンのジャングルに無理やり入り込みます。でも、安心してください。ここには釣り人たちが切り開いた細い道ができています。釣りは伊良部島の男性の間で昔から親しまれている遊びです。

 

ダイバーはこの道を利用させてもらいます。アダンの木はダイバーの頭の上まで覆い尽くしていますから、なんちゃってセノーテよりもさらにインディ・ジョーンズ気分が高まります。

 

アダンのジャングルが終わるとギザギザとしたサンゴ岩が一面に広がります。海もすぐそこで、歩く時間は3分ほどですが、サンゴ岩はところどころ段差があったり、割れ目があったりするので慎重にいきます。岩場から降りるとサンゴ礁の上。海が満ちているときはここを30mほど泳げば穴の入り口に到着します。引いている時はサンゴに気をつけながら崖に沿って穴まで歩きます。

静かに海水をたたえる池。洞窟入口は池の奥

水中の大聖堂

縦穴から中に入るとすぐに横穴になり、水底の深さは-8mほど。以前はここも暗かったのですが、台風の波で天井が落盤したらしく今は十分光のサスプールのようになっています。メインのホールが二つ目の部屋とするとここは最初の部屋だったのです。部屋と言っても結構広く、午後は岩の間から太陽光がしっかりと差し込み、光のシャワーを撮影するには良いスポットです。

 

一つ目のオープンルームをゆっくり進むと、斜め下に通路が大きく口を開けています。

先は少し暗く、吸い込まれるように降りていくと穴は体育館ほどの広さがある広大なドームへとつながっています。このドームの水深は-30m。とても静かで、自分たちの呼吸の音しか聞こえてきません。広いドームは正面が外洋への出口、天井にはポッカリと穴が空いています。穴からは明るい光が差し込んできます。ゆっくりたたずんでいると厳かな大制度の中にいるような錯覚に陥ります。

 

全体に薄暗い大聖堂の中に差し込む光で、水底の一部が明るく照らされています。

まるでダイバーのために用意されたステージのようです。この広い大聖堂の荘厳な雰囲気を写し込んでみてください。

 

光も十分差し込み、雰囲気も最高の大聖堂なので長居をしてしまいそうですが、どれだけ居心地が良くてもここは水深-30m。エアーも早くなくなれば、無限圧限界も短くなっているはずです。この2点に関してはクールに管理してください。

一ノ瀬ホール 宮古島のダイビングポイント

水深-30mに広がる水中の大聖堂だ

冷水が湧き出す斜面

帰り道は第一の部屋に登る岩の斜面です。第一の部屋の天井が落盤したために、浮上中は穏やかな水面を見上げることができます。ここの面白さは景色だけではありません。実は斜面の途中から冷たい水が湧き出しているのです。

 

登り坂の岩の隙間から強い勢いで水は湧き出しています。

注意して観察すると、幅20cmほどの亀裂の周りの海藻が一様になびいていることに気がつくかもしれません。穴に入っては戻り入っては戻るアカマツカサを見つけるかもしれません。偶然穴の前を通り過ぎれば、冷たい水に気がつくでしょうし、強い流れに体が押されることに気がつくかもしれません。

 

川のない島、宮古諸島で降った雨はこのようにして地下に潜り込み、海へと流れ出ているのでしょう。

 

第一の部屋も穏やかで広いですから、体内の窒素抜きを兼ねてバディでウミウシやエビ類を探してのんびり過ごすのが良いかもしれません。5mでの安全停止をする場合は中層でホバリングしながら過ごすことになります。

一ノ瀬ホール1の部屋 宮古島ダイビングポイント

この部屋の先にはエグジットポイントにつながる洞窟がある

ダイビングの注意事項は?

残圧と無限圧の管理をきちんと行う

一ノ瀬ホールに限ったわけではありませんが、残圧と無限圧限界の管理はしっかり行いましょう。主に時間を過ごす大聖堂は水深が -20m〜-30mと浅い場所はありません。予想以上に早く残圧は下がり、無限圧限界も短くなっています。

 

特に大聖堂の外に出た場合は第一の部屋に戻るだけでも5分以上かかりますから、十分余裕を持っておく必要があります。

各自ライト持参で

この洞窟も光が差し込んでいますから、水中ライトがなくても楽しむことはできます。

しかし、バディがライトなしのあなたを見つけることはやっぱり難しいものです。水中ライトは自分が物を見るためだけではなく、バディに自分の位置を知らせるための重要な道具ですから、洞窟に潜るときは各自でライトを持参しましょう。

こんな時は無理をしない

このポイントの水中はいつも穏やかですが、エントリーポイントは波の影響を強く受けます。南風や西風が強い日はもちろん、そうでない日でも水面の波とうねりをよく観察して、安全を確かめてからダイビングの実施を決めます。波を観察して「ギリギリ入れそうだな」と思っても、ダイビング中に水位が高くなってくるとエグジット時に波に揉まれることになるかもしれません。

 

フル装備で出かける前に、まずは装備なしでジャングルを抜けて海の確認をするようにしましょう。

センター前ビーチ

  • 水深が浅めで穏やか
  • 魚の種類が多く、エビやウミウシなどマクロの生物を探すことができる
  • ドキドキするダイビングではなく、ゆっくり生きものを観察したいダイバーには最適
  • 陸エントリー
  • 最大水深:-10m
  • 透明度:15m〜
  • 流れ:なし
  • 水底質:海岸付近は岩盤とサンゴ、沖は砂地
  • 秋冬
  • 南風、西風は不可
  • 波がある日は諦める
  • 水深が浅く空気が長持ちするので残圧チェックが疎かになりがち
  • 帰りが水面移動にならないように時々は残圧をチェックすること
  • バディでダイビングする場合はコンパスをきちんと見ておくこと
  • ナビゲーションに迷ったら浮上して確認すれば良いが、稀に通過する船に注意すること。船の音が大きくなってきたら浮上せずに水深-5mより深い場所で様子を見ること

生きもの好きに人気のプライベートビーチ

宮古島ダイビングポイント センター前ビーチ

センター前ビーチはマリンセンター前にあるプライベートビーチのことです。

ここは完全にオリジナルのダイビングポイントです。海岸線の延長となる岩盤とサンゴで形成された水底で、沖に向かえば砂地が広がるという地形です。最大水深は-10mと他のダイビングポイントのような豪快さはありませんが、地元では昔から有名な釣り場になっており、必ず魚の群れが集まるという隠れ根があります。また、野生のウミガメが住み着いています。グルクンの子供たちも群れを作って泳いでいます。

 

流れがなく、自分たち以外のダイバーと会うこともなくのんびりと散策することができるため、水中カメラを持ったダイバーやベテランのダイバーに人気があります。じっくり時間をかけて水中撮影に専念できるポイントで、バディで潜るという楽しみもあります。

 

秋から冬にかけてセンター前はとても穏やかになります。

センターから移動することなく歩いてエントリーすることができ、海から上がってすぐにセンターのシャワーが使えることも魅力です。

見えなかったことが見えてくる

砂地で発見する

センター前ビーチを少し沖に進むと岩盤は砂地に代わります。

センター前ダイビングの面白さの半分は砂地にあると言っても過言ではありません。砂地にでたら泳ぐのをやめて、砂地をゆっくり見回してみてください。もし、短い海藻が生えている場所があれば、そこは宝の山です。藻場の手前で腹這いになってゆっくり海藻を眺めてみます。

 

眺めていると、ゆったり波に揺れる海藻とは違った動きをする何かや、海藻らしくない形をした何かを発見するでしょう。何かを発見したら、ダイバーはもう藻場の虜になってしまいます。近づいてよく見ると「何か」は海藻と同じ色のツノモエビの仲間だったり、海藻に尾を巻き付けたタツノオトシゴのいとこのいとこ、タツノハトコだったりします。

 

砂地の藻場にはもう少し大きなものも隠れています。

砂地が好きなテンスやオビテンスモドキなどの仲間たちです。ひらひらフラフラと、半分透き通った骸骨のよな模様で魚らしくない動きで漂っていれば、それはオビテンスモドキの幼魚です。近づいて観察しようとすると、一瞬で砂の中に隠れてしまいます。隠れたあたりの砂を掘ってみても、もう見つけることはできません。

海藻もよくみるとこんな生物が隠れている

残圧を気にせずダイビングする

ここは水深-10m、流れもない静かな海です。

バタバタ泳ぐのはやめてゆっくり過ごしましょう。急いで泳いだから何か得をするということはありません。野生の生物たちは追えば逃げるし、脅威じゃないとわかれば逃げないものです。向こうから近寄ってくるものもいます。

 

あまり動かずにゆっくり観察していると呼吸が落ち着き、空気はなかなか減りません。

時間や残圧をあまり気にすることなく、魚たちの生活を覗くことができます。ブクブク泡も減りますから、振動に敏感な魚たちのストレスが減り、ダイバーの周りから魚が逃げにくくなります。

 

例えば、仲間どうし集まって群れているクロユリハゼは、よく見るとちゃんとペアでいることがわかります。

ハタタテハゼもチョウチョウウオもペアがいます。ペアの一方が移動すると、もう一方も合わせてついていきます。何と仲が良いことでしょう。

 

少し離れた砂地の上にポツンと小さなサンゴがあります。

このサンゴにはスカシテンジクダイが群れています。たくさんで群れてキラキラ綺麗な魚ですが、その名の通り、ホネホネロック、よく見ると体が助けて背骨が見えています。お腹の部分は銀色の鎧で覆っています。

あると楽しい水中カメラ

水中写真がとても楽しい海です。ぜひ水中カメラをご持参ください。

例えば、オリンパスのTGシリーズ(タフシリーズ)などはこの水深なら水中ハウジングも不要で、ダイバーの写真からほとんど目に見えないようなマクロの写真までしっかり撮影することができます。肉眼では確認できませんが、クマノミの卵などを撮影すれば卵の中にいる赤ちゃんの目を見ることもできます。

テンスモドキの仲間

海藻に隠れて様子を見ているテンスモドキの仲間

脅かさなければ興味を持って向こうから出てきてくれる

クロユリハゼのペア

クロユリハゼのペア。開いたヒレが美しい

サザナミヤッコのペア

サザナミヤッコのペア。センター前の常連だ

スカシテンジクダイ

キラキラ群れるスカシテンジクダイ

スカシテンジクダイ

よく見るとスケスケで骨まで見えるスカシテンジクダイ

ダイビングの注意事項は?

残圧管理をする

生物観察が楽しすぎて時間を忘れてしまうかもしれません。空気の減りは遅いですが、確実に空気は減っていきますから、残圧のことを忘れないようにします。

こんな時は無理をしない

北風の季節が最も穏やかです。それ以外でも風が弱い日はダイビングすることができますが、エントリーエグジットポイントが浅瀬のため、波の影響を受けやすくなっています。長時間のダイビングができる場所ですから、天気予報をよく見ておき、エグジットの時間帯に風が強くなりそうなら、ダイビングするかしないか再検討してください。