
宮古島のビーチダイビングポイント「中の島ビーチ」
南の島の水中風景

みなさんが描く南の島の海のイメージはどのようなものでしょうか?
ダイバーの皆さんなら、今までの経験から高い透明度、サンゴ、カラフルな魚、ドロップオフ、魚群、大きな魚などの言葉が思い浮かぶのではないでしょうか。ダイビングをしたことがない皆さんは何を思い浮かべますか?
ダイビングをしたことがない人に水中の風景を想像しろと言ってもできないかもしれませんが、たまにテレビなどで登場する水中の風景が印象に残っているのであれば、サンゴ、カラフルな魚、差し込む太陽の光などではないでしょうか。もしそうだとしたら、中の島ビーチは皆さんが想像する南の島の水中がそのまま広がるビーチです。
初心者からマクロ派ダイバーまで
満足度の高い体験ダイビング
中の島ビーチは初心者からマクロ派ダイバーまでが楽しめるビーチです。特に体験ダイビングでは人気があり、「めちゃくちゃ綺麗だった」「めちゃくちゃ魚が多かった」という言葉がよく聞かれます。ここにはアカヒメジやノコギリダイが定番の魚たちとしていつも群れを作っていますし、シマハギの迫力ある大群に出会うこともあります。また、1回の体験ダイビングで4種類のクマノミに出会うこともできますし、よく発達したハマサンゴ類の隙間を隠れ家とするチョウチョウウオの仲間もたくさん泳いでいます。
おそらく初めてダイビングをする体験ダイバーの皆さんは風景を見るだけでお腹一杯になってしまうことでしょうが、できることなら魚たちの動きにも注目して欲しいものです。ホンソメワケベラに体の掃除をしてもらいながらあくびしている魚がいたり、口先で石ころをひっくり返して餌を探している魚がいたり、獲物を狙うイカがいたりします。細長いヤガラの仲間は興奮状態の変化に合わせて体色を変化させています。

大迫力のシマハギの群れ。黄色のヘラヤガラがちゃっかり並走中
時間をかけて撮影に専念できるマクロ写真
水中カメラマン、特に魚や小さな生物が大好きなマクロ派ダイバーにとっては、カメラをじっくり構えて時間をかけて被写体を狙うことができるダイビングポイントです。中の島ビーチは流れがほとんどなく、発達したリーフのおかげで外洋のうねりの影響も少なく、水深が浅いので無限圧限界を意識しなくても長時間潜っていられます。水深は7mほどです。また、タイドプールのようにサンゴ岩に囲まれた地形はバディとはぐれる心配がほとんどありません。
じっくり観察しているとそこにいる生物たちのいろいろな表情が見えてきます。ふだんは気にもせず通り過ぎてしまうような景色の中で、今まで気づかなかった発見をすることでしょう。

なんてことなく岩に張り付くチャツボボヤ。ほとんどスルーされるけど、よく見ると入水孔はおしゃれなおしゃれな星の形!
ダイビングの注意事項は?
足元に気をつけて
中の島ビーチは生物の宝庫。折れやすいサンゴや神経質な生物がいっぱいです。基本的にはいつもフワッと中層に浮いていて欲しいのですが、どうしても着底しなくてはいけない場合はガレ場に着底するようにします。
それもそうっと優しく。ガレ場は何もないように見えますが、実際にはサンゴの幼生が付いていたりガレの下でひっそり生活する生き物がいます。
リーフエッジの内側で遊ぶ
中の島に行くと気付くと思いますが、リーフエッジの向こうにはダイビング船がいくつも浮かんでいるはずです。ボートダイビング でも有名な中の島ですが、ビーチポイントとボートポイントは幅広のリーフで区切られています。
ビーチダイビングではこのリーフを超えないようにするのが良いでしょう(スノーケリングも)。
ビーチが穏やかなのはこのリーフがあるおかげで、リーフの外はうねりや波の影響があります。干満の影響でリーフ内に戻りにくくなったり、リーフで砕ける波の影響で怖い思いをすることがあるかもしれません。
また頻繁に行き交うダイビング船にも注意する必要がありますから、リーフを超えたい場合はガイドダイバーを依頼した方が良いでしょう。
こんな時はダイビングを中止する
台風の時やその前後の期間は外洋のうねりがリーフを超えてしっかり浜まで到達していることがあります。このような時は水中で沖に向かう流れができていることがありますからダイビングは中止します。